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朝、パッと目が覚めると、ゆうべの苦難の仕事も忘れ、(ま、いいや・・・何とか、苦境を打開する方法もみつかるかもしれない)という、楽観的な気分が取り戻せる。 「猫なで日記」田辺聖子著 集英社より この文書のように、朝目覚めた時、一夜明けて何もかもリセットされ、まっさらな一日を与えられたような気持ちになることがある。すると、天からの贈り物を受け取ったようなすがすがしさの中で体中が浮き立ち始め、今日という日があることに訳もなく感動してしまう。こんな風に言うと少し大げさかもしれないが、実際、恋した時にも似た高揚感が生まれるのだ。「感動とは簡単に言えば、好きで好きでたまらないっていうような気持のことさ」という『アメリ』(イポリト・ベルナール著リトル・モア)の中で出会った一行、それが私の中にインプットされているからかもしれない。 ところで、『アメリ』の中のこの言葉には、参っちゃうくらい凄い効き目があることを発見した。たとえばある朝、「好きで好きでたまらない」というどうしようもなく真っすぐで深い言葉に、「一日」という言葉を添えて身を任せてみる。すると、たとえ不安や心配があったとしても、やがてその輪郭はぼやけ始め、色々なことを待ち望んでもいいような気になってくる。そして、生きてよかったと思うような生き方で今日を過ごそう、そんなポジティブにして感動的な号令がかかるのだ。なんと素敵な魔法だろう。多分、言葉よって心と体がチュ−ニングされるのだと思う。どんなにささやかなことであっても、自分の生活の中にそんな「儀式」をもつと、生きてゆくことに丁寧になれる気がする。 と書いてありました。これから暑い夏を迎えるにあたり、このように毎朝気持ちをリセットして笑顔で元気でがんばりましょう。
アオイ福原(株)
福山支店 生田徹 |