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7月に入り震災から約3ヶ月半、製紙工場のその後の動向からも若干の復興の兆しが見られるものの、その爪痕は拭いきれない状況にあるようです。震災直後は募金や支援物資、ボランティアが多く集まったようですが、ゴールデンウィーク以降その動きに陰りが見えてきていると聞きます。私自身、震災直後は多少のことではありますが、協力をさせて頂きましたが、それ以降は恥ずかしながら特になにも協力をしていません。先日、あるお客様と話をしたところ、震災後から毎月5000円ずつ募金をしているとのことでした。そのお客様がおっしゃるには、「被災者のためということもあるけれど、自分自身があの震災を簡単に忘れないようにするため」だそうです。 確かに、先の震災について忘れていたり、慣れてしまっていたりすることが自分自身の中にも、世の中の雰囲気にもあるように感じます。 そうならないようにどうすればいいかと考えていたところ、面白い記事を見つけました。 「投入した金額からボタンひと押しで募金ができる自販機登場」 この自動販売機には、通常の商品購入ボタンとは別に、「100円」と「10円」のボタンが付いており、ジュースを買う際に出るお釣りをそのまま募金に充てることができるという仕組みになっています。一部の地域にしか設置されていないのが残念ですが、みんなで募金を集めようという運動が少なくなってきている今だからこそ、大事な発想であるように感じました。 では、実際にわれわれ広島という被災地から離れた人間にできることはなんでしょうか。簡単なもので、細かい募金と節電というものが挙げられるでしょう。募金については先に述べたお客様のように、毎月これだけと決めてするのもいいでしょうし、先の自動販売機が良い例でありますが、買い物の際のお釣りでもいいので募金に充てることも大切であると思います。節電についても、全くエアコンを使わないとかではなく、普段つけっぱなしにしている電気をこまめに消す、扇風機を使用してエアコンの使用を減らすであるなど、体を壊さない部分で行うことが大切であると思います。 募金や節電といった行動は、被災者の方々のためだけだなく、自分自身が震災のことを忘れないための行動であるということが、未だ震災後の混乱から抜け出せない日本で生きていくうえで重要なことではないでしょうか。
アオイ福原(株)
広島本店 石田 知也 |