『目標と自己変革』


   干支の「ウサギ」は元来景気がはねて良くなるといわれています。しかし、昨年「電子書籍元年」と言われたメディアの多様化等、紙業界にとっては、厳しい年が続くように思われます。

 さて、スケジュール通りに一日が進むと、何かしら充実感を得ることができると思います。ただ、注意しないといけないのは、自分が立てたスケジュールが本当にそれで良いのか?と言う事だと思います。「やるべき大事な事」を無意識に避けて計画を立て、忙しそうに振る舞っている人は、多いと思います。「やりたい事」あるいは「やらないといけない事」が多すぎると、「何が大事なことなのか」が判らなくなります。両者は一致しない場合が多く、いつのまにか、「やらないといけない事」や「急ぐ事」が「大事な事」にすりかわるので注意することが必要だと思います。

「大事な事」を成し遂げる為に目標を決めます。「期限と目標値を決めて、それを達成すべくかんばる」という「目標主義」。また、「具体的な目標値は決めず、やれるだけやってみようとする」という「できるだけ主義」。二つあると思います。「今年は100冊本を読む」というのと、「今年はできるだけ本を読むようにする」という違いです。結果からみると、「できるだけ主義」は、気持ちばかり逸り、具体的に頑張れない傾向にあるようです。

「できるだけ主義」の場合は、思うようにできなくても、「自分なりに頑張ったから」という言い訳ができます。 しかし、「目標主義」の場合は、「いくらの未達」という厳然とした事実が突きつけられます。「自分の考え方」や「自分の努力の仕方」に対するアドバイスであり、「今のままでは、これ以上進めませんよ」ということではないでしょうか。それは、「自分の信念の弱さ」や「怠け心」、あるいは「誘惑に対する脇の甘さ」などを教えてくれているのでしょう。すなわち、スンナリと目標達成できないところが「自己変革」のヒントなのです。その「自己変革」とは、「自分自身をコントロールする方法が変わる」ということです。それは、「自分の感情や欲望をコントロールする腕が上がる」ということでもあるのです。

 したがって別の見方をすると、「目標主義」とは、達成するという結果は勿論、達成しようとする過程において「自分を知る」というところが重要であり、目標を「追求する」姿勢を持ち続けることで、「反省」しながら前に進む事ができるのです。ここに「意味」があると思います。みんなで頑張りましょう。




アオイ福原(株)
代表取締役副社長 福原秀穂


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