『流通革命がしのびよっている』


 明けましておめでとうございます。

 戦後65年民主主義のもとでの核家族化や、少子高齢化は老々介護が当たり前となり、くわえて“無縁社会"“お一人様"などという流行語がうまれ、英会話どころか、分数の足し算も九九も満足に言えない大学生、就職内定率50パーセント割れは自己責任ではないだろうか。人口統計によると、夫婦だけの世帯970万世帯、お一人様世帯1450万人。そのうち196万人が生活保護を受けている現実は、人とのつながり、地域とのつながり、社会とのつながりに飢えているのではないだろうか。家族の絆がうすれるなかで、ここち良い陽だまりを浴びるようなテーマソング“ひまわり"と中村玉緒の語りではじまる連続テレビ小説“てっぱん"。尾道ではどこでも見かけるような造船所の下請け工場、村上鉄工所。関西風のようで関西風でない尾道風のお好み焼き、踏まれても蹴られてもいけずの「おばあちゃん」にくらいついていくガンボタレの主人公。時々尾道弁のアクセントが気になるが、鉄板の上で繰り広げられる泣き笑いを毎日楽しみに、時には土曜日一週間まとめて見たりもしています。

 しかし、現在の社会構成がそうであるように、おばあちゃんの初音さんはじめ、でんさん、駅伝君、社長さん、えいじさん、和尚さん、登場人物のほとんがお一人様、鉄平はフリーターで、おまけに今はやりの父子家族までが登場する。物語をとおして、家族への思い、つながりを考えさせられます。

 ネットで家に居ながら何でも買う事ができる時代。メーカーから直接消費者への流通変化がこの業界にも忍び寄って来ている。しかしいままで築き上げてきた紙卸業としてのノウハウは自慢出来るものと思っているが、現状に満足することなく社員一人一人が勉強してより合理化、効率化に勤めなければ明日のアオイ福原はない。人と人のつながりを大切にし、お得意様に信頼されるアオイ福原をこつこつと築き上げようではありませんか。

 2011年の干支「卯」は、その優しげな穏やかな様子から家内安全のシンボル。うさぎの姿を通して、素晴らしい、幸せに満ちあふれた年となりますよう願っています。




アオイ福原(株)
顧問 小島 誠之


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