「信頼」


 新しい年を迎えて、原油価格とか株価下落とか話題に事欠かないうちに、再生紙古紙偽装問題が発生しました。今回の事件はあらためて企業のコンプライアンスの重大さを再認識させられました。わが社では、これらの対応をしっかりすることで逆にお客様の信頼をさらにいただいて差別化をはかりたいと思います。

古紙偽装事件で製紙各社の信頼は、各方面で「無」になったと思いますが、「信頼」を築くのは大変な時間がかかります。と同時に失うのは一瞬です。信頼は、とても大切です。信頼は、お金で買うことができません。仕事上はもちろん友人関係でも、信頼が絡んできます。生きていくうえで大切な要素なのです。

ビジネスの世界では、「一度失った信頼は、取りもどすまで七代かかる」と言われていますが、お客様からの信頼なしに、商売は成り立ちません。ですから商売は、目先の売上・利益よりも信頼を何よりも第一に考えるべきだと思います。

ビジネスに限ったことではありません。社会ではどこでも信頼は大事とされます。信頼は一度失ってしまうと、取りもどすためにはとても大変なのです。取りもどすためには、本当に時間がかかります。例えば、もし自分が何かのミスをしてしまったときには、せめてしっかり謝りに行けるようになることです。誰もがイヤがるミスを、しっかり報告できる人は信頼できます。ひどく怒られるかもしれませんが、それでも「正直な人だな」と信頼だけは維持できます。信頼さえしてくれているならば、また次の機会を与えてもらえます。してはいけないのは、なんとかミスをかくそうとする人です。ミスを隠してしまって、後でバレてしまうともちろん信頼できなくなります。仕事のミスよりも、信頼を失ってしまうことのほうが悲惨です。

 最近では、企業の門戸は固くなり、アポなしの訪問は断られることが多くなりました。セキュリティーの問題で自由に出入できません。だから、むやみに訪問しても、売れない時代になったと思います。仕組みを変えなくてはいけない時代です。既存のお客様から「信頼を得て、次の課題を見つける」ことがポイントとなってくると思います。

・この人なら信頼できそうだから聞いてみよう
・知識も広そうだからいろいろ相談にのってもらおう
・他社に頼んでいる分も切り替えようかな?

 このように感じていただけるたち振舞いが出来ているかどうかが大切になってくると思います。顧客満足・ワンストップとか言われるような場合も、この信頼されているというベースがなくてはお客様に本当の意味での提案は不可能だと思いますし、無意味な提案だと思います。

 これからも、お客様はもちろんのこと、仕入先からも、社員同士も、信頼を得られるべく言動を心がけて、頑張りましょう。




アオイ福原(株) 代表取締役副社長  福原 秀穂


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