「使われ上手な人に」


 平成も早いもので、17年に、平成になって二回目の酉年。先の酉年には当時の宮沢総理大臣が凱旋し、爆弾処理班を連れて選挙区内をまわられたことが記憶にある。

 それぞれに工夫して能率を上げている。能率アップには、報・連・相はかかせないが 報・連・相がある程度出来るようになるとより能率を上げるには使われ上手にならなければならない。気配り、目配りをして先手先手の連絡することで全体の能率が上がる。なんでもないことだが、○○方面に配達に出かけますと事務所に一声かけて出かける。伝票をもらって出るのだから必要ないと思うかもしれないが、百回に一回ぐらいはその方面の指示書が打ち出されている時があるかもしれない。

 福山支店でみかける工夫したやり方に、少しの待ち時間でも他の配達コースの商品を準備しておく事で配送の総回転数を上げる。

 NCR巻などは種類も多いし、時間もかかるので随分時間短縮になっている。しかし、午後配達の商品を朝から出すのはどうだろう。広島本店のように荷役場所が狭い所では邪魔になるばかり、邪魔にならなくても雨が降ったらどうするか。

 会長の言葉に、仕入から出荷までのフォーク回数を少なくすると商品の傷む確率が少なくなるし、それだけ一日のフォーク回数が少なくなるから仕事が早く終わる。仕入から出荷までのフォーク回数を少なくする事に着眼すると商品の置く場所も練られたものでなければならない。

 具体的に巻取で考えてみよう。

 1000回クランプで1回のクランプミスが発生すると仮定、即ち事故発生率0.1%…福山支店の場合、入荷時トラックからクランプして降ろしパレットへ積み、フォークして野積場所に積む。出荷時はフォークしてトラックへまたはフォーク後クランブしてトラックにころがし、入荷から出荷までのクランプ(フォーク)3.5回 クランプ率は0.35%…福山支店は毎月おおよそ100本出荷しているから3ヶ月半に一本の割合いでキズ付巻取が生じる可能性がある。この発生したキズ付巻取を報告しないと一年間には3本、適正在庫を考えなかったり、正しい野積のあり方、先入り先出しでの倉庫内移動を頻繁に行えば事故発生率は1%を簡単に越える。キズ付き巻取が10本以上になるのに3ヶ月もかからない。

 ではどうするのか、今後巻取の取り扱い量はどんどん増える。そこで1000回クランプで1回のクランプミスを、2000回クランプで1回以下にクランプミスを下げる訓練をすること。ロールクランブの特徴を理解して誰でも安心して取り扱わせる。あいつにはさせられないではなく、使われ上手な人になって欲い。

 先月谷川倉庫であった事故、巻取をクランプしたまま検品中、巻取が落下足を骨折、巻取を取り扱う時は細心の注意を払うこと。             

 




アオイ洋紙専務取締役
 小島 誠之


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